タイ政府観光局

タイ旅行|予算感と節約術

タイ旅行の予算感は?|現地でのお金の使い方と費用の目安を徹底解説

タイは、魅力的な観光地や美味しい食事、心地よいリゾート体験ができる国として、世界中の旅行者に人気です。特に日本からは比較的近く、低予算でも満足度の高い旅行が実現できる点が大きな魅力です。

この記事では、タイ旅行にかかる費用の目安や、現地での通貨の使い方、節約のコツまで、幅広く詳しく解説していきます。旅を計画中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

タイの通貨と支払い事情

タイの通貨はタイバーツ(Baht/THB)で、1バーツは2025年3月時点で、日本円で約4.5円前後(※為替レートは常に変動)。小さなお店や屋台やタクシー、BTSなどでは現金が主流ですが、ホテルやショッピングモールではクレジットカードも使用可能です。(ただし、VISAが主流で、AMEXやJCBは限定的)

  • 現金が必要な場面:屋台、タクシー、ローカルショップ、郊外施設
  • クレジットカードが使える場面:中〜高級ホテル、チェーンレストラン、百貨店など
  • ATM利用時の注意点:タイのATMでは、引き出しごとに手数料(約220バーツ=1000円超)がかかるため、一度にまとめて下ろすのが◎
  • 両替のポイント:空港よりも、バンコク市内にある大手両替所(例:SuperRich)のほうがレートが良い傾向。ただし、いくつかのローカルの両替所でレートが良いところもあります。

航空券の価格帯(東京〜バンコク)

日本からバンコクまでの航空券は、時期や航空会社によって大きく変動します。

航空会社のタイプ往復の目安(概算)備考
格安航空会社(LCC)約30,000〜45,000円ピーチ、ZIPAIR、エアアジアなど。受託荷物は別料金のことが多い
フルサービスキャリア(FSC)約50,000〜80,000円JAL、ANA、タイ国際航空など。機内食・預け荷物込み
ハイシーズン(年末年始、GW、お盆など)+1万〜3万円ほど加算早めの予約で多少抑えられることも

注意点

  • 最安値はプロモーションやキャンペーンによる一時的な価格で、常に出るとは限りません。
  • 受託手荷物・座席指定・変更不可などの条件も確認しておきましょう。

ポイント:3か月以上前に予約すれば割安に抑えられることが多く、航空券比較サイトのセール情報も活用を。

宿泊費の目安

タイの宿泊施設は選択肢が幅広く、旅行スタイルに合わせてさまざまな価格帯から選ぶことができます。近年は観光需要の回復に伴い、以前より値上がりしている傾向があります。

宿泊タイプ1泊の目安
(バンコク・観光地基準)
特徴
ゲストハウス・ホステル(相部屋)約1,500〜3,000円バックパッカー向け。バス・トイレ共用が一般的
バジェットホテル(2〜3つ星)約3,500〜6,000円エアコン・Wi-Fi付きの個室。ロケーションによって差あり
中級ホテル(3.5〜4つ星)約6,000〜20,000円清潔で快適な個室。BTS沿線や市内中心部に多数
高級ホテル(5つ星)約20,000〜50,000円以上プールやスパ付きのラグジュアリーステイに最適
リゾート・プールヴィラ約20,000円〜サムイ島、プーケットなどで人気。プライベート感重視

節約のヒント

  • 都市中心部を少し外すだけで割安なホテルが見つかることも
  • 予約サイトのクーポンや直前割引もチェック

食費の相場(2025年版)|屋台から高級店まで

タイでは食の選択肢が非常に豊富で、屋台飯から高級レストランまで、予算に応じてさまざまなスタイルの食事が楽しめます。ただし、近年は物価上昇や観光再開の影響で、以前に比べて食費も全体的に高めになってきています。とくにバンコクや観光地では、ローカル店でもやや割高に感じるケースが増えています。

食事のタイプ価格帯(1食あたり)円換算(1バーツ ≒ 4.5円)特徴
屋台・ストリートフード80〜150バーツ約360〜675円パッタイやカオマンガイ、ソムタムなどが気軽に食べられる。観光地では高め
ローカル食堂・カフェ150〜300バーツ約675〜1,350円タイ人も通う定食屋やクイッティアオ(麺類)など。エアコン付きの店舗も多い
中級レストラン300〜800バーツ約1,350〜3,600円観光客向け。多国籍料理やタイ料理のアレンジメニューなど
高級レストラン800バーツ〜約3,600円以上ホテルダイニングやミシュラン掲載店など。ワインなどを加えると1万円超も

ドリンクについて

  • ペットボトルの水:7〜15バーツ(約30〜70円)
  • ビール(大瓶):80〜150バーツ(約360〜675円)
  • カフェのコーヒー:60〜120バーツ(約270〜540円)

補足:

デリバリーも一般的:Grab FoodやLINE MANなどのアプリでの注文も可能。サービス料が上乗せされる場合あり。

観光地価格に注意:バンコク中心部や観光地の屋台は、もはや「激安」ではありません。

フードコートは狙い目:大型商業施設内のフードコートなら、清潔かつリーズナブルな価格で定番料理が楽しめます。

交通費の相場(2025年版)|市内&長距離移動

タイ国内での移動手段は豊富で、都市部ではBTSやMRT、地方ではソンテウやバスなど、用途に応じた交通手段が選べます。以前は非常に安価に移動できる国として知られていましたが、近年は円安や燃料高騰の影響で、交通費もやや上昇傾向にあります。

交通手段料金の目安(片道)円換算(1バーツ ≒ 4.5円)特徴
BTS(スカイトレイン)/MRT(地下鉄)約17〜47バーツ約77〜212円バンコク市内の移動に便利。ICカード利用で少し割引あり
タクシー(メーター制)初乗り約40バーツ〜(+距離加算)約180円〜渋滞時は時間課金あり。メーター利用の確認を忘れずに
Grab(配車アプリ)約100〜300バーツ約450〜1,350円目的地を事前指定できて便利。料金は時間帯や距離によって変動
トゥクトゥク交渉制(200〜500バーツ程度)約900〜2,250円観光客向け価格。短距離でも高めのことが多い
バイクタクシー約30〜100バーツ約135〜450円小回りが利くが、慣れていない人にはやや危険も
市バス約10〜30バーツ約45〜135円最安だが路線把握がやや難しい。エアコン付きバスは高め
長距離バス(都市間)約150〜600バーツ約675〜2,700円バンコク〜チェンマイなどの主要都市間で利用可能
国内線(LCC)約1,000〜3,000バーツ約4,500〜13,500円距離が長い移動に便利。手荷物制限や早期予約がカギ

補足

  • BTSは2025年時点で「全線乗ると約47バーツ」など、以前より全体的に値上がり傾向。
  • タクシーは初乗り40バーツからスタートし、渋滞の影響で意外と料金がかさむことも。
  • トゥクトゥクは値段交渉が必要で、GrabやBoltの方が明朗会計で安心という声も増加。

観光・アクティビティコストの相場(2025年版)

タイでは、寺院や市場、ナイトマーケットなど無料で楽しめる観光スポットが多い一方、有名な施設やアクティビティでは入場料や参加費がかかる場合も増加傾向にあります。円安の影響もあり、2025年現在では全体的に以前より観光費用の負担感がやや大きくなっています。

アクティビティ・施設費用の目安円換算(1バーツ ≒ 4.5円)特徴
寺院の拝観料(ワット・ポー、ワット・アルンなど)約100〜300バーツ約450〜1,350円多くの寺院は有料化。服装規定にも注意が必要
王宮・博物館などの観光施設約250〜500バーツ約1,125〜2,250円タイ国立博物館や王宮はしっかり時間を取って訪れる価値あり
市内観光ツアー(半日〜1日)約600〜1,500バーツ約2,700〜6,750円車・ガイド付き。英語や日本語対応もあり(オンライン予約推奨)
スパ・マッサージ(60〜90分)約300〜1,200バーツ約1,350〜5,400円ローカル店で安価、ホテル内は高め。チップ別の場合あり
象とふれあうアクティビティ約1,000〜3,000バーツ約4,500〜13,500円動物保護施設型やエシカルツーリズムが人気に
タイ舞踊ショー/ディナー付きパフォーマンス約800〜1,800バーツ約3,600〜8,100円文化体験型の観光。ドリンクや送迎付きのプランも多い

補足

  • 有料施設は年々価格が改定される傾向があるため、事前に公式サイトや旅行アプリでの確認が◎。
  • 現地申し込みよりも、トリップアドバイザーKlookKKdayなどの事前予約で割引があることも多い
  • スパやマッサージでは、サービス料込みかチップ別かも事前に確認を。

滞在日数別の旅行費用の目安(航空券を除く)

タイ旅行の費用は、宿泊や食事、交通、観光のスタイルによって大きく異なります。以下は、2025年現在の相場感を反映した、航空券を除いた滞在費の目安です。

日数節約型標準型ゆったり型
5日間約20,000〜40,000円約55,000〜100,000円約130,000〜230,000円
7日間約25,000〜60,000円約75,000〜150,000円約185,000〜320,000円

補足:

  • 節約型:ゲストハウスや屋台中心の旅。観光は無料・安価なスポット中心。
  • 標準型:中級ホテル、ローカルレストラン+一部有料アクティビティを組み合わせた一般的な旅行スタイル。
  • ゆったり型:高級ホテルやリゾート、スパ・ツアー・ミシュラン店利用など、贅沢要素を盛り込んだ旅行。

※ここに別途、航空券代(往復3〜7万円程度)を加算することで、全体予算の計画が立てやすくなります。

(参考)費目別の1日平均の相場(2025年)

項目節約型標準型ゆったり型
宿泊費約1,500〜6,000円約6,000〜12,000円約15,000〜30,000円
食費約1,000〜2,000円約2,000〜4,000円約5,000円〜
交通費約300〜800円約800〜1,500円約1,500〜3,000円
観光費約500〜1,500円約2,000〜4,000円約5,000〜8,000円

合計(1日あたり)

プラン合計の目安(1日)
節約型約3,300〜8,300円
標準型約10,800〜21,500円
ゆったり型約26,500〜46,000円

節約のコツ|予算内で楽しむために

  • 安宿やゲストハウスを選ぶ
     宿泊費を抑えることで他の体験に回せます。
  • 屋台やフードコートを活用
     ローカルフードは安くて美味しい!
  • 公共交通機関+Grabの併用
     BTSやMRTでの移動がコスパ◎。
  • ツアーは事前に比較・予約
     現地手配よりオンラインの方が安くて安心なことも。
  • おみやげは市場やスーパーで購入
     観光地の土産物店よりも割安。

その他の注意点

ビザと入国について

日本人は観光目的での60日以内の滞在であればビザ不要です。ただし、陸路での入国回数には制限があるため、長期滞在の場合は要確認。

​2024年7月15日以降、日本国籍者は観光目的でのタイ滞在が最大60日間までビザなしで可能となっています。 ​

注意点

  • 往復の航空券または他国への出国を証明する航空券の所持が必要です。
  • パスポートの残存有効期間が6ヶ月以上であることが求められます。
  • 陸路での入国回数には制限があるため、長期滞在を計画されている場合は事前に確認が必要です。

これらの情報を踏まえ、タイ旅行を計画される際には最新の入国要件を確認し、必要な手続きを行うことをお勧めします。

チップ・税金

  • レストランやホテルでサービス料が含まれていない場合、5%~10%のチップを渡すのが一般的です。20〜40バーツ程度のチップを渡す頻度は高いです。エリアやサービス、グレードにもよりますが、最低20バーツと考えてください。タクシーはおつりの小銭をもらわないレベルでもよいですが、店で小銭を渡すのはマナー違反ですので、必ず紙幣で渡してください。小銭で渡されると逆に怪訝な顔をされたり、受け取らず突き返されることもあります。マッサージ店などは実際のマッサージ師にヒアリングしましたが、安い店でも100バーツは必要です。
  • タイでの買い物にはVAT(付加価値税)が含まれています。指定条件を満たせば空港でVAT還付手続きも可能です。

まとめ

タイ旅行は、予算に応じて多様な楽しみ方ができる自由度の高い旅先です。安く済ませようと思えば1日あたり数千円程度でも十分満足できますし、贅沢を楽しむスタイルでも比較的コストパフォーマンスに優れています。

旅行前に費用の全体像を把握し、自分のスタイルに合った旅の計画を立てておくことで、ストレスなく、充実した時間を過ごすことができるでしょう。旅の目的や予算に合わせて、無理なく賢く旅を楽しんでください。